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ラティメリアン

「姫様、ホレあそこに、人間の雄が溺れていますぞ。あんな間抜けは、頭から食ってやりましょう」
「だめよ、お腹壊すわ。それより助けておあげなさい。きっと人魚姫になれるわよ」
「いやはや。わたしゃ、まだあぶくにはなりとうないですわい」
「アラ?ばあやったら、乙女チックね。殿方のために、最後は身を投げるつもりだなんて」
「まあまぁ姫様、いやですよまったくもう、ほっほっほ」

そんな話を聞いてかどうか、人間の雄はぶくぶくとあぶくを吹いていたそうな。



あなたと出逢うために ワタシは醜かったのかもしれません



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