ドルフェゴラッピィの性徴




シルバー博士の残しもの





『この星って、6550万年前に来たときと比べて随分棲み心地良くなったよね〜』



fever in the air



いくら都会から越してきたばかりで
土地勘もなく夜道は心細いからっつったって
よりによってあっしらに道案内させますかねぇ
いいんスか?うちら舐められちゃいませんか?姉御〜

しゃあないだろ
これもあたしらの認知度をこの子が暮らす社会に広めるためだ
あいつらのいうところのwin-winな関係ってやつなんだよ

…姐さん、最近だいぶ人間かぶれ進んでやしませんか

なんだって?この子の夜食のためにカマボコになりたいって?

なんでもねぇッス…

ところでオイ、あんた
ちゃんとついてくるんだよ
ちゃんとあたしらのこと、いつまでも見失わないようにね


「貴様が噂の彷徨う鋼巨人か。ふん、まるで木偶の坊だな。
 何の目的でこの地に現れたのか知らぬが覚悟することだ。
 紅槍騎士団の一番槍である私が皇子の名のもとに貴様に鉄槌をぅわぁあ」

「え、人目惚れ…?」



curiosity killed the Cat




昔無印良品でなんとなく買った100円のミニ4コマノートに
なんとなく描いてた落書きをスキャンして加筆する形で再利用しました。








 おい、そいつはどこから拝借してきた?

 人聞き悪いのう
 銭ならちゃんと握らせてやったわ
 ほれ、これからは妾がそよいでやろう

 成る程な、道理で俺の懐も風通しがいいわけだ
 晴れてまた一文無しか
 よく考えりゃ全部お前のために露と消えてやがる

 ホホホ、苦しゅうないぞ、仇郎

 苦しいわ!

とはいえ、もとより成るように成れといって始めたこの旅路
身銭はもっぱらヤヤの茶目っ気のために切って然るのであった

過去ログの「魂袋の悪魍と爪弾き」の続き
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・オマケの設定資料

文明異開化時代、世の化けは人との力比べに負け
人社会に迎合する道を歩むこととなった

人と化けとの間に結ばれた取り決めは和平の証
これを乱すものは悪魍(アクボウ)と呼ばれ、人とも化けとも区別される
悪魍は征伐の対象であり、新設された役職・征伐人により処罰を受ける

時が流れて近代ともなると、悪魍の定義はすっかり変容
事業削減のもと、化け一匹一匹の個性はもはや考慮に値せず
大まか種族ごと、悪魍かそうでないかを大別する流れにあった
例え善い行いに準じる化けであっても、種族が悪魍に分類されるなら
征伐の対象になり得る(処罰の口実となる)というものだ
「悪魍死すべし」
魂袋(コンタイ)の化けも、これに分類される悪魍の一種である

新しいものが次々舞い込み、古いものはぴんと弾き出されるこの時代
目まぐるしい変化に仕分けにと明け暮れるご時世、征伐人といえば
お役所からは嫌われ、庶民には妬まれ、化けには恨まれ
すっかり邪魔者除けの便利屋扱い、"爪弾き"のあだ名まで付けられていた


"爪弾き"の仇郎は億劫になっていた
だからはじめは、この魂袋の悪魍を憐れに思ってというよりも
今の世にサジを投げるきっかけ欲しさに突き動かされたものだった

他の征伐人が訪れる前に、腑抜け同然といった様子のこの化けを
一刻も早く他の場所へ移してやる必要がまずはあった
せめて、淋しくないようにしてやろう
仇郎は、その子等を弔うために墓を探すべきだと言って化けの手を引いた
「お前はこの先、ヤヤと名乗るのだ。ヤヤであって悪魍ではない」

ヤヤは『呪賓の首注連』を首に巻き、仇郎は付人の面を被る
仇郎が征伐で稼いできたおよその財は首注連と面に取って代わった
訝しがられずに人と化けが連れ添う手段といえば他になかった
これでひとまず道中人目を憚ることもないだろう
しかし一つの場所に長く留まろうものなら同胞に感づかれるやもしれぬ
かくして墓探しの名目のもと、世捨て流浪の二人旅は始まり……

※呪賓の首注連(ジュヒンのクビシメ)
呪いの類によって生まれた化けは、怨念の根を絶たぬまま退治すると
より膨大な呪詛となって祟りを撒き散らしてしまうことがある
未然に防ぐ手立てとしては、専門の付人による浄厄が望ましい
付人にはいまでこそ資格が要るが、古くはしばしば征伐人が兼任してきた
呪賓の首注連は、その化けが浄厄中にあることを示す一種のタグ
本来認可を受けて交付されるものであり、私用に入手することは難しい

※浄厄
面を被り(本来呪いが差し向けられるはずの人物に成り代わり)
怨念が晴れるまで化けをその身一手に引き受けるという儀礼
区々たる呪詛に関する専門知識、いなす体力が不可欠であり
呪いによる二次災害が社会問題になって以来、免許制度が導入された
一般的には浄厄師とはいわず、付人(ツキビト)と呼ぶ
言葉遊び好きの巷では「憑き人」のスラングも流行った


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